イギリスでのペットパスポート取得手順まとめ

8月といえば『夏休み』! 『夏休み』といえば『旅行』!

イギリスはヨーロッパ大陸とフェリーや列車で繋がっているので、国内旅行に行く感覚でヨーロッパ各国へ旅行に行けちゃいます。車でペットと一緒にヨーロッパ旅行なんてことも日常茶飯事。

夏休みや冬休みといった長期休暇の際には、多くの人がペットと共に旅行を楽しみます。

そして、そんな時に欠かせないのが『ペットパスポート』

pet passport

夏の休暇へ向けて先月からペットパスポートの申請・更新の件数がグッと増えてます。

ということで、今日はペットパスポートについてお話を。。。

ペットパスポートはPETS (The Pet Travel Scheme: ペットトラベルスキーム)という検疫システムの一環としてイギリスでは2000年より、その他EU諸国・ヨーロッパ各国では2001年以降に導入されました。

ペットパスポートを取得出来るのは犬、猫、そしてフェレット。

ペットパスポートには飼い主の情報、動物の情報(マイクロチップ番号、動物の種類、毛並み、色など)、ワクチン接種、条虫駆除、健康診断の詳細など、国境を越える際に必要な情報が記入されています。いわば、ペットの身分証明書&検疫証明書です。ペットパスポートを携帯している動物は、ヨーロッパ各国を書類チェックのみで簡単に出入りすることができます。

イギリスのEU離脱騒動でペットパスポートの今後について心配されている方も多いかと思いますが、イギリスがEUから離脱してもペットパスポート自体が使えなくなることはまず無いと思われます。例えばノルウェーやスイスはEUに加盟していませんが、PETS検疫システムに則ってペットパスポートを発行し、ペットパスポートの使用を許可しています。イギリスのEU離脱により若干の規制変更が起こる可能性は否定できませんが、大幅な変更が起こるとは考え難いです。

 

イギリスでのペットパスポート取得方法

ステップ1: 年齢制限をクリアする

ペットパスポートの申請が可能な最低年齢は生後12週です。

ステップ2:動物病院の予約を取る

予約を取る際「ペットパスポートを申請したい」という旨をしっかり伝えましょう。というのも、イギリスで働く全ての獣医師がペットパスポートを発行できるわけではありません。ペットパスポートを発行するには、Official Veterinarian(OV)という資格が必要です。動物病院の中にはOV資格を持った獣医師が勤務していない場合があるので、予約を取る際は「ペットパスポートを発行できるかどうか」しっかり確認しましょう。

ステップ3:OV獣医師による診察を受ける

一般的な診察の流れは、飼い主情報の確認 → ペットの情報確認(生年月日、毛並み etc.)→ 健康診断・マイクロチップの確認 → マイクロチップが装着されていない場合はマイクロチップの装着 → 狂犬病ワクチン接種という感じです。

ステップ4:ペットパスポートの発行を待つ

通常21日以内にパスポートが発行されます。

イギリスでのペットパスポート取得にかかる平均的な費用は£80−130*くらいです。(*地域・動物病院によってかなりばらつきがあります)

 

 ペットパスポートを使う際の注意点

ペットパスポートを使って旅行ができるのは狂犬病ワクチン接種から21日後です。ペットパスポートを即日発行してくれる動物病院もありますが21日間の待機期間が完了するまではペットパスポートは無効なのでご注意を。

*2回目以降の追加ワクチン接種をパスポートに記入されている有効免疫期間内に受けた場合、新たな21日間の待機は必要ありません。有効免疫期間を過ぎてから追加接種した場合、ワクチンの継続的な有効性が認められず、新たに21日間の待機をする必要があります。

飛行機で移動する場合はペットパスポート以外にも”Fit to fly letter”または”Health certificate” と呼ばれる獣医師による健康診断書が必要な場合があるので、事前に航空会社に問い合わせておきましょう。

 

 ペットパスポートを使ってイギリスに入国・再入国する際の注意点

イギリスに入国・再入国する24時間ー120時間前に条虫駆除を受け、パスポートに履歴を記入してもらうことをお忘れなく!この条虫駆除は獣医師によって行われる必要があります。旅行前に現地の動物病院情報の収集・予約を済ませておきましょう。

イギリスからヨーロッパ各国へ1泊2日や2泊3日などの短期旅行に行く場合は、出発前にイギリスの動物病院で条虫駆除を受けることも可能です。要は、イギリスでの条虫駆除後24−120時間以内にイギリスに再入国すれば良いのです。ただ、このように旅行先ではなく出発地であるイギリスで条虫駆除を受けた場合、追加の条虫駆除を28日以内に行うことが推薦されています。

また、イギリスに入国するには政府から承認されたルートと運送方法で入国する必要があります。政府によって認められたルートの確認はGOV.UKのページでできます。

 

 最後に

検疫上必要ではないのですが、夏場に旅行に行く際は特に、マダニ・フェラリア・サンドフライなどの害虫・寄生虫予防をしっかりとしておきましょう。

 

参考資料:Bringing your pet dog, cat or ferret to the UK 




ABOUTこの記事をかいた人

香川県高松市出身 地元香川の高校卒業後、ニュージーランドでの語学留学・大学進学準備コースを経てオーストラリア・メルボルン大学獣医学部に進学。現在イギリスで臨床獣医師として働いています。