イギリスの動物病院|どんな種類の病院があるの?

国が違えば動物病院も違うということで、今日はイギリスの動物病院のお話でも

イギリスの動物病院を大きく分けて図にすると、、、こんな感じ

 

まず、動物病院を大まかに分けると3つに分けることができます。

1. 一次診療を主とした一般動物病院

2. 二次治療を扱う専門医病院

3. 低所得者のペットを対象としたチャリティー団体経営の病院 (RSPCA, PDSA, Blue cross等)

一般動物病院は扱う動物の種類や、経営の仕方によってさらに細かく分けることができます

まず扱う動物によって

  • 小動物のみを扱う病院 :Small animal practice
  • 大動物のみをあつかう病院 :Large animal practice
  • 小動物·大動物両方扱う病院 :Mix practice

一概に小動物一般病院といっても、病院の規模や設備、獣医師の数・資格・経験によって提供するサービスに大きな幅があります。獣医師一人で予防医療や一般的な健康診断や処置のみを行なっている病院もあれば、何人もの獣医師を抱え、2次診療病院に並みの医療を提携している病院も。

そして、経営の仕方によって

  •  個人経営の病院
  • 共同出資型の法人病院
  • たくさんの分院をもつ法人·グループ病院

というふうに分けることができます。

近年、イギリスでは個人経営の病院は年々減少傾向にあり、共同出資型の法人病院がどんどん増えています。ちなみに私が今現在勤務している病院も、共同出資型の病院です。このタイプの病院は、リスクと費用を抑えて独立開業できるということで、近年一番人気の病院開業・経営方です。共同出資型の病院については以前のブログ記事に書いているので、もっと知りたい方はここから→『動物病院紹介

動物病院紹介

24th 3月 2016

一般病院で診断/治療が難しいと判断した場合は、専門医が働いている二次診療の専門病院に紹介します。専門病院では各分野で経験豊富な専門医が最先端の医療設備&知識を最大限に活用して動物の治療にあたっています。ほんとにキレもの揃いで頼もしい存在です。専門病院も一つの分野に特化したものから、様々な専門分野を扱う大きな総合病院や大学付属の専門病院があります。

イギリスの動物病院システムの中で忘れてはならないのが、チャリティー団体経営/指定の動物病院の存在。

       

社会保障を受けている低所得者のペットや里親募集中の動物に対して、無料または低価格で診療&治療を提供しています。一般病院ではどんなに頑張っても無料·破格で治療をするのには限界があります。そんな時、チャリティー病院という受け皿があるのは本当にありがたいことです。ただ、このような病院は人々の寄付や募金で運営されており、提供できる治療や検査にも限界があります。なので、「いざとなったらチャリティーの病院に行けばいい」なんて軽い気持ちで動物を飼い始めるのはもってのほかです。

そして、すべての動物病院に欠かせないのが夜間診療·救急診療を担当するチーム·病院。

イギリスのすべての動物病院は、患者に24時間医療を提供することを義務付けられています。「すべての病院が24時間営業!?!」と思うかもしれませんが、そうではありません。24時間医療を各病院内で実施しなければならないということではなく、自分の病院の患者が24時間医療が受けられる環境を整えておくことが求められます。

イギリスの動物病院の24時間ケアを提供方法は主に3種類:

  • 動物病院のスタッフが交代で当直またはオンコールサービスを提供する(田舎の病院に多い)
  • 日中とは別に夜間専門の獣医師と看護師を雇い院内で夜間サービスを提供する (分院型のグループ病院に多い)
  • 夜間専門病院と業務提携し、時間外のアドバイス・治療は提携先の夜間専門病院に任せる(一般的に最も多いパターン)

というふうに、イギリスの動物病院は細かく役割分担されています。獣医師の働き方も様々で、そこのことはまた今度。

 




3 件のコメント

    • こんにちは。はじめまして。

      コメントの返信が遅くなり、申し訳ありません。

      動物への音楽療法ですが、まだまだ一般的ではありません。

      音への恐怖症がある子に療法として『音源』を使うことや、ペットホテルや保護施設でのバックミュージックとしての音楽再生は良く耳にしますが、治癒力を高めるという目的で音楽を使っている病院はまだまだ目にすることが無いというのが現状です。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    香川県高松市出身 地元香川の高校卒業後、ニュージーランドでの語学留学・大学進学準備コースを経てオーストラリア・メルボルン大学獣医学部に進学。現在イギリスで臨床獣医師として働いています。