イギリスの動物病院|どんなシステム?

以前の記事【イギリスの動物病院|どんな種類の病院があるの?】では、イギリスの動物病院の種類を大まかに説明しました。

イギリスの動物病院|どんな種類の病院があるの?

10th 8月 2017

今日は、イギリスの一般的な病院で診察を受ける際の流れ・システムを紹介したいと思います。

通院の基本的な流れ

基本的な通院の流れは日本と良く似ています。

  通院の流れ 

一次診療の動物病院(いわゆる一般的な動物病院)に登録

予約を入れる

診察・検査・治療を受ける

必要であれば二次診療の動物病院(専門医のいる病院)へ紹介してもらう

 

どうやって動物病院に登録するの?

現在、イギリスのほとんどの動物病院が電子カルテ・電子予約システムです。なので、予約を取る前に患者のシステム登録が必要となってきます。勿論、新規登録と新規予約を同時にすることも可能ですが、動物病院への登録は出来る限りペットが元気な時にすることをオススメします。

というのも、診療予約の際、患者が既に登録されている方が格段に早く、スムーズに事が進みます。また、診察予約が混み合っている場合、既に登録されている患者の方が優先されることが多いというのも事実です。

ペットの体調は予兆もなく突然悪くなる事があります。ペットの調子が悪いだけでもストレスなのに、その上病院を探したり新規登録しなければいけないというのは二重・三重のストレスです。なので気になる病院があれば登録だけでもしておくことをオススメします。

さて、病院への登録方法は主に3つ

電話で登録

電話越しに連絡先やペットの情報を登録する方法。電話一本でできるので便利ですが、電話越しに住所や名前を伝えたり、スペリングするのは結構大変なことも。。。英語慣れしていないと少々苦労するかもしれません。

オンライン登録

最近は病院のホームページ上にオンライン登録フォームを設置している病院も多くなりました。オンライン登録は自分で入力するのでスペルミスなどの心配もなくストレスフリーに登録できます。ただ、病院やスタッフの雰囲気を感じることはできないのが難点です。

病院に直接出向く

病院の受付へ直接出向き登録する方法は、病院やスタッフの雰囲気を直に感じることが出来る上、直に会って話をするのでコミュニケーションが取りやすいという利点があります。ただ、朝一開院直後は受付がかなり混み合っていたり、受付スタッフが当日予約希望者の電話の嵐に追われていてバタバタしていることが多いので、病院登録のために朝一で病院へ行くのは避けた方が無難です。

 

予約は必要なの?

予約なしで診てもらえる病院もありますが、イギリスの動物病院は予約制が圧倒的に多いです。

ちなみに予約制の病院は大抵ホームページや病院の受付に『by appointment only (予約制)』という注意書きがあります。

予約なしでも見てもらえる病院には通常『walk-in』(予約なしでOKの意味)の表示があります。

もしも何も書いていなければ、おそらく予約制です。

診察希望の場合、病院に電話する余裕もないほどの緊急事態でない限り、まず病院へ連絡をしてから病院へ向かうようにしましょう。緊急な場合を省いては予約制病院に予約をせずに行くのはNGなのでご注意を。。。

補足
緊急の場合であっても、できる限り病院に一報を入れてから病院に向かうことをお勧めします。というのも、一報を入れているのと入れていないのでは『病院到着』→『適切な処置』までの時間と手際の良さに格段の差が出ます。

急ぎの診察でない場合、メールで予約をリスエストするというのも一つの方法です。最近は多くの病院がホームページから予約をリクエストをできるよう環境を整えています。

病院の雰囲気を見て予約を入れたい場合、または電話やメールはちょっと。。。という場合、病院への登録と同様に病院の受付に直接出向き受診の予約を入れることも可能です。

 

診察にはどれくらい時間をかけるの?

一般的な動物病院は診察内容によって10ー30分単位で予約を入れます。専門家による二次診療の診察は30ー60分単位での予約が一般的です。

 

一次診療病院でも専門医に診てもらうことは可能?

専門医というと『大学病院や二次診療病院でインターンシップ・トレーニングをし、試験を受け、専門資格を取り、大きな二次診療病院に勤務』というイメージが強いのですが、イギリスでは一般病院で働きながら様々な分野の専門医の資格を取ることも可能です。

一般病院で勤務している獣医師が専門資格を持っていることも珍しくありません。

獣医師が専門資格を持っている場合、病院ホームページの獣医師紹介コーナに専門資格について記載されている事が多いので、ホームページの獣医師紹介欄は要チェックです。また、フリーランスの専門医と契約し、定期的に専門医診療を提供している病院もあり、一次診療病院でも専門医に診てもらうことは可能です。

 

待ち時間は?

イギリスの病院は予約制が多いので、何時間も待つということはほとんどありません。
平均的な待ち時間は10ー30分程です。緊急事態や急患受け入れのため、場合によっては待ち時間が長くなることもありますが、1時間以上待つということは珍しいです。

 

どんな動物を診るの?

ズバリ、犬・猫・うさぎがイギリス動物病院の3大患者です。犬・猫だけでなく、イギリスではペットうさぎの数も凄く多く、うさぎのワクチン接種や避妊去勢がかなり浸透しているので、うさぎを診ない日はありません。またハムスター、モルモット、ラットなどの小動物も人気で、一般病院で働いていてもこれらの小動物を診る機会はすごく多いです。

犬・猫・うさぎ・小動物はほとんどの一般病院で診察を受ける事が可能です。ただ、爬虫類や鳥類は専門病院での診察が多くなります。

 

支払い方法は?

現金支払いに加え、ほとんどの病院でクレジットカードやデビットカードでの支払いが可能です。
病院によっては保険会社のキャッシュレスサービスや無利息ローン・分割払いに申し込むことも可能です。

 

時間外診療ってあるの?

以前の記事でも紹介しましたが、イギリスの獣医師・動物病院は患者に対して「24時間治療を受けられる環境を与えること」を法律で義務付けられています。なので全ての病院が何らかの時間外診療を提供しており、時間外だったから治療が受けられなかった。。。ということにはなりません。

イギリスの動物病院の24時間ケアを提供方法は主に3種類

  • 動物病院のスタッフが交代で当直またはオンコールサービスを提供する(田舎の病院に多い)
  • 日中とは別に夜間専門の獣医師と看護師を雇い院内で夜間サービスを提供する (分院型のグループ病院に多い)
  • 夜間専門病院と業務提携し、時間外のアドバイス・治療は提携先の夜間専門病院に任せる(一般的に最も多いパターン)

 

以上、イギリスの動物病院について紹介させていただきました。

イギリスの動物病院ってどんなのだろう。。。と思っている方の参考になれば幸いです。




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ABOUTこの記事をかいた人

香川県高松市出身 地元香川の高校卒業後、ニュージーランドでの語学留学・大学進学準備コースを経てオーストラリア・メルボルン大学獣医学部に進学。現在イギリスで臨床獣医師として働いています。